電波女と呼ばないで

体内に蓄積された毒電波を吐き溜める場所

届かない



それはあまりにも遠く
あまりにも厚い



手を伸ばしても
掴めない



声は手前で萎み
雲散する



光は淀み屈折して
もう戻ることはない



芽吹き始めた命が
凍結する



穴の空いた瞳孔に
虚無が流れ込む



反射しない鏡に向かって
影が踊る



もう来ることのない明日と
終わることのない昨日



止まない破裂音が
鼓膜を噛みちぎる



夜空を切り裂く
流れ星



切れ目からにびいろの光線が
大地を焼き付ける



*  *  *



届かない



それはあまりにも遠く
あまりにも厚い



手を…
伸ばしても…



掴めない…



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